Vol.8 セカイモンオークションは益々泥沼化
先日、中野ブロードウェイを巡検(と勝手に称しております)の折、「まんだらけ」のフィギュア店でブリスターパックに収まった大量の恐竜フィギュアを発見。JPロストワールド物を中心に500円以下。持っていない物は勿論、持っている物まであまりの安さについ買いまくり、これからライブの仕事に行くというのに大きな袋を二つ抱えるという有様になってしまったのですが、その収穫の中に、長年探していたマイクロマシーンの「ナショナルジオグラフィック恐竜シリーズ」があり、全6種コンプリートできたのです。
写真 1
しかもひとつ210円!当然狂喜したのですが、ちょっと複雑な思いも…。と言うのも、ついこの間、セカイモンオークションで、そのうちのひとつ「DINOSAUR FOSSILS」を送料を入れると3000円以上かけて落札したばかりだったのです。
と、まあいろいろありますが、めげずにオークション三昧を続けています。前回「秘宝館Vol.55 ・アメリカン・アンティーク・トイVol.2」でセカイモンの戦果報告してから4年。膨れ上がる散財に追い討ちをかけるように、セカイモンがアメリカだけでなくイギリスも扱うようになり、イギリスならではの恐竜グッズが手に入るようになっては、もはや抵抗するすべはありません。
例えば、1999年BBC製作のテレビ番組「ウォーキングwithダイナソー」のフィギュア。当時から欲しかったのですが、何故か日本はおろかアメリカでもあまり出回っていない代物です。一昨年、ライブショーが来たときに手に入るかと期待したのですが、売られていたのは別物で酷い出来でした。
写真 2
オフィシャル・フィギュア(25cm程)映像に忠実に作られています。上段左から
ティラノサウルス/アロサウルス/ユタラプトル/ポストスクス/アンキロサウルス/ポラカントス/ステゴサウルス/イグアノドン
写真 3
こちらは未開封の物 オフタルモサウルス/トロサウルス
*このシリーズ、他にラエリナサウラがありますが残念ながら未入手。
写真 4
ある意味、さらにレアなバーガーキングのおまけ。簡単な作りですが、なかなか味があります。ディプロドクス/コエロフィシス/オルニトケイルス/トロサウルス/ 他にオフタルモサウルス有り。やはり25cm前後。
写真 5
これもQUICKというバーガーチェーンのおまけのようですが、どこの国のものかわかりません(英語が書いてない!)。ディスプレイ台(7X7cm程)が箱になっていて、ふたを開けると、中に化石の模型が納まっているという凝ったものです。
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オフタルモサウルスぬいぐるみ。ぬいぐるみもいろいろ種類があるようですが、まあこれだけでいいかなという出来栄え。
次にご紹介するのもイギリスの物。SHREDDIESというシリアルのおまけで50年代に売られていた物だそうです。かなり貴重な物のようで、マニア必携本「DINOSAUR COLLECTIBLES」による取引価格はひとつ20~40ドル。私の場合、10個一挙に即決で出品された物をゲットしたので、28ポンド77ペンス(3808円)×10。全長4cm位のプラスチックの薄い板状の物で、ちゃんと裏側もモールドされていて良い感じなのですが所詮は食玩。包みから出てきた小さい恐竜を並べて「これで4万か…」とため息をつくしかありませんでした。
写真 7
「秘宝館Vol.6」で「死ぬまでに何とかコンプリート」宣言をした、フランスのSTARLUXの古生物シリーズも、アメリカのコレクター放出品をまとめて落札でき、イギリスからもいくつか手に入れたりで、全100種のうち残すところあと21種になりました。セカイモン様さまです。このシリーズの全貌は品物に付いてきたカタログでご覧ください。
写真 8
写真 9
やはり「秘宝館Vol.30/Vol.59」で、手に入らず泣きが入っていた、バンダイのゼンマイ歩行恐竜シリーズも、セカイモンでめでたくコンプしました。もっとも、アメリカ仕様の物でBANDA I PREHISTORIC ANIMAL SERIESと銘うたれています。パッケージ(写真10)と素組みのアンキロサウルス(写真11)。このシリーズのラインナップ、何故か肉食恐竜がティラノのみ(ディメトロドンはもちろん恐竜ではない)で、角竜が2種類…謎です。
写真 10
写真 11
最後にもうひとつ。アンティークではないのですが、面白い物を手に入れたので。Play Visionsと言うメーカーの三畳紀の海生爬虫類と絶滅両生類のセット。
写真 12
Play Visionsは1999年からアメリカ自然史博物館の土産恐竜模型(子供向けでかなり稚拙)を手がけていたメーカーですが、この絶滅海生爬虫・両生類セットはかなりレアな物の様で235ドルもしました。現在でこそSafariから「先史海洋生物セット」「先史ワニセット」さらには「古代ザメセット」と、思わず売れ行きを心配してしまうほど焦点を絞ったマニアックな物も売られていますが、その先鞭をつけたと言えるセットで、しかも出来の方はSafariをはるかに凌駕しています。
田村 博 Hiroshi Tamura
ジャズピアニスト。1953年1月27日生まれ。
恐竜倶楽部草創期からのメンバー。恐竜グッズ収集家として知られる。東京、横浜のライブハウスを中心に活動中。
1996年に、ベースの金井英人のグループの一員としてネパールでコンサートを行った。「開運なんでも鑑定団」などテレビ番組や雑誌に度々登場。「婦人公論」2002年7/22号で糸井重里氏連載の「井戸端会議」で国立科学博物館研究室長・富田幸光氏と対談。千葉県市川市のタウン誌「月刊いちかわ」に、恐竜に関するエッセイを半年間連載。1998年の夏には群馬県と福島県の博物館の特別展にコレクションを提供。2000年夏には福井県「恐竜エキスポふくい2000」にコレクションを提供、サックス奏者、本多俊之とのデュオで、恐竜をテーマにしたコンサートを行った。