Vol.5 アメリカン・アンティーク・トイの巻
この連載一回目に、私のコレクション第一号のディメトロドンを紹介しましたが、そのメーカー、マークス社が50年代に発売した最初の「プレイセット」を、数年前アメリカのオークションで手に入れました。
素朴すぎるジオラマベースや飾り気のないボール箱のパッケージ、恐竜や木が分けて入れられている昔の駄菓子屋風紙袋等…お涙モノです。実際にはもっと沢山の恐竜と原始人が付いています(写真1)。
手に入れた時の事を思い出すと今でもニンマリしてしまうのが、おなじみ「フリントストーン」のキャラクター(写真2)。四国の田舎の玩具屋で見つけ3,000円で買ったのですが、都内の“そのての店”で10万円の値がついていたのには仰天しました。もっとも状態があまり良くないのでそれ程は高くないでしょうが…。60年代初期の物です。
その手前に並んでいるのは、恐竜をイメージ・キャラにしているシンクレア石油の60年代のプラスチック製の模型です。写真3の金属製恐竜はSRGというメーカーの40年〜50年代の物ですが、中でもステゴサウルスは私が1980年に初めてニューヨーク自然史に行った時(ジョン・レノン暗殺の直後です!)にミュージアム・ショップで買った思い出の一品です。
ところで、恐竜コレクター必携の本に「DINOSAUR COLLECTIBLES」と「DINO-GUIDE」があります。前者は模型、玩具などを中心にオールカラーで事細かに紹介、様々な情報が得られます。後者は写真はありませんが、前半では恐竜と名の付くあらゆるジャンル(ゴルフ場から石鹸まで!)の会社のアドレスを網羅、後半は恐竜AtoZで、復元模型及び骨格レプリカの値段表になっている恐るべき本です。恐竜模型の雑誌「PREHISTORIC TIMES」もお勧め。
最新の恐竜模型情報(勿論フェバリットコレクションの恐竜も)や、つい涎が出てしまうマニアのコレクション自慢コーナーもあります。東京では渋谷のタワーレコードの洋書売場で手に入ります。
最後にアンティークでも、恐竜でもないのですが“古生物学者バービー”を紹介します。フェバリットコレクションのハンマーが良く似合いますね!
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田村 博 Hiroshi Tamura
ジャズピアニスト。1953年1月27日生まれ。
恐竜倶楽部草創期からのメンバー。恐竜グッズ収集家として知られる。東京、横浜のライブハウスを中心に活動中。
1996年に、ベースの金井英人のグループの一員としてネパールでコンサートを行った。「開運なんでも鑑定団」などテレビ番組や雑誌に度々登場。「婦人公論」2002年7/22号で糸井重里氏連載の「井戸端会議」で国立科学博物館研究室長・富田幸光氏と対談。千葉県市川市のタウン誌「月刊いちかわ」に、恐竜に関するエッセイを半年間連載。1998年の夏には群馬県と福島県の博物館の特別展にコレクションを提供。2000年夏には福井県「恐竜エキスポふくい2000」にコレクションを提供、サックス奏者、本多俊之とのデュオで、恐竜をテーマにしたコンサートを行った。