タルボサウルス
白亜紀後期のアジアに生息していた、ティラノサウルス科の中でも最大級の恐竜である。頭骨はティラノサウルスと比べると細い。また左右の幅が狭いことから、目が前方を向いておらず、立体視はできなかったと考えられている。大きさと形が似ているためティラノサウルスとの同属説が根強くあるが、ティラノサウルスよりもやや小型な体躯、3分の2ほどしかない頭骨の幅、前肢が短いため、多くの学者からは否定されている。
英名:Tarbosaurus 名前の由来:油断のならないトカゲ 分類:竜盤目/獣脚亜目/ティラノサウルス科 サイズ:全長9〜12メートル 生息時代:白亜紀後期 |
アジアのティラノサウルス
モンゴルのゴビ砂漠から大多数が発見されているアジア最大級の肉食恐竜タルボサウルス。アジアのティラノサウルスと呼ばれることもあり、アジアの王者に君臨している。ティラノサウルスと近縁種なので、外観がよく似ているがタルボサウルスのほうが全体的にスマートである。
退化した前あし
タルボサウルスの小さな前あしにはティラノサウルスと同じく2本の指しかない。体格と比べるとティラノサウルス科の中では最小であり、より退化していた。
モンゴルと恐竜
モンゴルのゴビは有数の恐竜化石の産地として知られ、タルボサウルスをはじめプロトケラトプスとヴェロキラプトルが絡みあった格闘恐竜や、かぎ爪のある全長2.4mにもなる巨大な腕を持つデイノケイルスなど、研究者を魅了し続ける化石が発見されている。