新恐竜秘宝館

Vol.51 日本縦断恐竜おみやげ紀行 西日本編

おみやげ紀行最終回は、西日本編という何とも広範囲な括りになってしまいましたが、これは紹介すべき、これぞと言うお土産に乏しい為。発掘地や博物館は沢山あるのに、どうした事でしょうか。「大阪自然史」「京都青少年科学センター」新旧の「北九州自然史」(現在の「いのちのたび博物館」の前身は何と北九州駅の2階にあったのです!)等は、少なくとも私が行った時点でのお買い物はガイドブック位でした。
さて、西日本に入る前に、前回書くスペースが無かった名古屋にちょっと寄道します。何度か恐竜関係の特別展を見に行った「名古屋市科学館」は期待はずれ。今回お見せするのは、1992年に、オープンしたばかりの「名古屋港水族館」で発見した物です。写真 1の灰皿の骨格はペルム紀の爬虫類ラビドサウルス!何でまた!?しかも種小名まで刻印されています。写真 2はちょっと判りにくいですが甲冑魚ポトリオレビスのペーパーウェイトです。裏に製造元らしき名前が貼って、何故か「うえの授産所」…謎です。大抵の水族館の土産売り場には恐竜グッズが置いてあって、殆どはよくあるオモチャの類なのですが、たまに面白い物を発見する事が有るので油断できません。

写真 1
写真 2

大阪・天保山の水族館「海遊館」はジンベイザメやマンタがいるので有名で、私もそれ見たさで大阪に行く時は寄る事にしているのですが、写真 3の7cm程のメタルの骨格は、海遊館が開館した1990年に勇んで行った(と言っても仕事ついでですが)時に手に入れた物。当時はちょっとした恐竜ブームで、水族館のショップにも海洋堂等の恐竜が並べられていましたが、これは隣接したショッピングモールの輸入雑貨屋で見つけました。他にもいろいろ有り、今より遥かに恐竜グッズに飢えていた私は、迷わず散財してしまったのでした。  

   
写真 3
   

  次は今が旬の丹波竜のグッズです。いろいろ開発しているようですが未だこれといったものはありません。約1年前のグッズ紹介ページがこれ。食べ物が多いですね。
その後このような物とかグラスやティーカップ等も。
私が持っているのは市の観光協会で販売している金銀の「襟章」(写真 4)です。良い味出してます。直接電話して購入しました。こうした過渡期のグッズはそのうちに淘汰・洗練されてしまいそうなので、今の内にグッズ買い漁りの旅にでも行こうかと思っています。

写真 5は1989年に広島で開かれた「海と島の博覧会」の物。意味不明、遊び方不明…困ってしまいます。会場内に、当時は未だ珍しかった中国・自貢の恐竜を集めた展示館があり、土産物も、秘宝館Vol.14で紹介した貝細工の恐竜など中国製グッズに関してはなかなかの収穫があったのですが……。

写真 4
写真 5

熊本の「御船町恐竜博物館」は熊本市内からバスで1時間ほどの小さな町の博物館ですが、近くの御船層群からは多数の貴重な恐竜化石を産出しています。ここの図書室には感動させられました。図鑑類は当然として、恐竜が登場する小説本も集められていて、しかも登場するページにふせんが貼られているというマニアの心を揺さぶるワザ、お見事です。お土産は地元の障害者の方達の手作り、木製の「ミフネリュウ」(写真 6

写真 6

最後も同じく熊本県。恐竜倶楽部の旅行で行った、天草の離島、御所浦の「白亜紀資料館」です。ここには日本最大を誇る獣脚類の歯や、海岸の岩に残された足跡などがあります。島は発掘現場の採石場に行くにも船を利用しないと行けない程辺ぴな所でしたが、のんびりして美味しい魚を食べて化石探しと、充実した旅行になりました。ただお土産のマグネット(写真 7)は…ちょっと残念。

写真 7

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田村 博 Hiroshi Tamura

ジャズピアニスト。1953年1月27日生まれ。
恐竜倶楽部草創期からのメンバー。恐竜グッズ収集家として知られる。東京、横浜のライブハウスを中心に活動中。
1996年に、ベースの金井英人のグループの一員としてネパールでコンサートを行った。「開運なんでも鑑定団」などテレビ番組や雑誌に度々登場。「婦人公論」2002年7/22号で糸井重里氏連載の「井戸端会議」で国立科学博物館研究室長・富田幸光氏と対談。千葉県市川市のタウン誌「月刊いちかわ」に、恐竜に関するエッセイを半年間連載。1998年の夏には群馬県と福島県の博物館の特別展にコレクションを提供。2000年夏には福井県「恐竜エキスポふくい2000」にコレクションを提供、サックス奏者、本多俊之とのデュオで、恐竜をテーマにしたコンサートを行った。