手のひらサイズの水生動物フィギュア
英語名の略称「GT」とも呼ばれる釣り人の憧れの魚、ロウニンアジのPVC製ミニフィギュアです。ディスプレイしやすいサイズなので、デスク周りや棚のアクセントなどお好きな場所に飾っていただけます。背景台紙になる情報カードが付属します。
ロウニンアジGiant Trevally
分類 :スズキ目/アジ科/ギンガメアジ属
サイズ :体長約70-170cm
生息時代:南日本、インド太平洋海域
温帯域に生息し、ギンガメアジ属の中では最大種であり、その全長は100cmを超える大型の肉食魚である。体型は楕円で背腹の方向に高く、長大な胸ビレを持つ。成魚は沿岸の岩礁域や珊瑚礁域に単独で棲む。群れをなさず優雅に泳ぐ姿と風格のある顔つきから浪人武士に見立てられ、この和名がつけられている。その巨体と暴力的な引きの強さから釣りの対象魚としても非常に人気が高い。
監修者 守亜和由喜さん インタビュー
- 鑑賞する楽しみ、釣る楽しみ、または食べる楽しみを与えてくれる多種多様な魚たちの個性は私たちを魅了し続けています。そんな魚を代表とする水生動物をモチーフとしたアクアフィッシュシリーズがフェバリットに新たに加わりました。
本シリーズの原型、彩色を守亜様に監修頂きましたが、守亜様にとって魚達はどのような存在なのでしょうか。
立体化するにあたり、どのようなコンセプトを元に原型を造形されたのでしょうか。 - 自然の中で生きる動物の姿にとても魅力を感じています。今回のシリーズに限らず、野生の美しい姿を造形として表現することが僕自身一番大事にしているコンセプトです。
その中でも今回は美しく泳ぐ、雄々しく泳ぐ、優美に泳ぐ、つまりは生き物が活動する姿を表現することを目標にしました。モチーフとなった生き物たちの“動”の姿を写真で切り取ってきたかのような一瞬の美しい様を表現できたのではないかと思っています。 - 彩色からも多種多様な個性が伺えますが、どのような個体をイメージされたのでしょうか。
- 上記のように野生で生きる魚の姿を表現しています。
詳しくはそれぞれの種の解説に譲りますが、僕がその魚の一生の中でもっとも特徴的で美しいと思う時期のものを参考にしました。そうするとほとんどが自然の中を生きぬいて大人になった姿、もしくは老成した個体をモチーフにすることになりました。あるいはそれらを見る側の僕の立場からすればこういう個体に出会えたら嬉しくなってしまう、というような個体をイメージしています。手前勝手なのかもしれませんが、「こうあってほしい」というような願望のようなものも込められているかもしれません。 - ロウニンアジ ミニモデルについて見所やコメントをお願いします。
- GT(ジャイアントトレバリー)とも呼ばれるアジの最大種です。造形物として商品化されるのは珍しいのではないでしょうか。
製作にとりかかるタイミングで、テレビで群れを成して泳ぐロウニンアジの姿を見ました。大きくて迫力のある、そして怖いような面白いような顔つきの魚でした。また小さな個体を水族館で見てきました。大人の姿と比べてかわいらしいイメージでした。その上で今回は極限まで育った老成個体をイメージしながら製作をすすめることにしました。頭部がぐっと張り出し、体高もあり、浅黒く光る個体です。
製作して以降、一度こういう大きなロウニンアジを見てみたいと思うようになりました。なかなか見られない魚、理想の姿を手に取ってみられるのもこのシリーズ通してのおすすめポイントです。 - 手のひらサイズのフィギュアシリーズですので、気軽にどこへでもディスプレイでき、様々なシチュエーションで楽しむ事ができます。守亜様おすすめのディスプレイ方法や演出方法などあれば教えて下さい。
- 今、私の手元には今回のシリーズすべてがずらりと並んでいて壮観です。大きくなく、台座のイメージもこだわって製作しているので多くの種類を並べて飾るととてもいい感じです。
また、流木やサンゴなど自然物をわきに添えたり、観葉植物のそばに置いたりするのも楽しそうです。
日本でも手に入りやすくなってきたのですが、流木の上にガラスの鉢が乗っている海外のお土産ものがあります。僕はそのそばに魚のフィギュアを置くのが好きです。とても雰囲気がよくなります。 - 今後、アクアフィッシュシリーズで守亜様が作ってみたい魚種などはありますか?
- たくさんありすぎます(笑)。
アクアフィッシュシリーズと銘打っていますが、魚類以外のラインナップも入る可能性のある懐の深いシリーズです。魚類を充実させながら、他の生き物も作ってみたいです。あとは深海生物などが入る余地もあるのでしょうか……楽しみですね!
そして、あえて選ぶとしたらミノカサゴの仲間でしょうか。昔から好きで飼っていたこともありました。
魚以外でひとつ選ぶとしたら、ワニとかどうでしょう。このシリーズでは主に泳いでいる姿を表現することが多いので、泳いでいるワニの造形物というのもなかなか珍しいと思います。欲しい人も多いのでは?
監修者プロフィール
守亜和由喜(もりあ かずゆき)
自然史系造形作家。
「私的熱帯世界」をコンセプトにしている。造形、平面問わず幅広く表現し、個展やグループ展など多数開催している。
アクアフィッシュ ミニモデルの造形及び監修を担当。