ソフト素材を使用した"あつめる"恐竜フィギュア
白亜紀後期のモンゴル南部に生息していたデイノケイルスのPVC製フィギュアです。
巨大な前肢のみが発見され、近年になりその全容が判明した恐竜種です。コレクションしやすいサイズで、遊ぶだけでなくディスプレイとしてもお楽しみいただけます。
デイノケイルスDeinocheirus
分類 :竜盤目/獣脚亜目/デイノケイルス科
サイズ :全長11メートル
生息時代:白亜紀後期
白亜紀後期のモンゴル南部に生息していた大型恐竜。1965年にゴビ砂漠で長さ2.4mもある巨大な前肢が発見され、前肢以外の骨はわずかな破片のみで半世紀近くその姿は謎とされてきた。近年になりほぼ完全な骨格化石が発見され、その姿が明らかとなった。1mに及ぶ頭部には角質のくちばしを持っており、腹部付近から大量の胃石と魚の背骨や鱗が発見され、食性については、雑食性であったと考えられている。骨盤は幅広で、後肢は太く短い。これは走行性よりも安定性を重視した構造で、湿地を歩くのに適していたと考えられている。背中には大きな帆のような突起があるが、用途についてはまだ判明していない。
監修者 荒木一成さん インタビュー
- 巨大な腕だけが発見され、近年になりその姿が明らかになったデイノケイルスがソフトモデルの仲間に加わりました。デイノケイルスについて荒木様はどのような印象をお持ちですか。
- テリジノサウルスもそうでしたが、このデイノケイルスも私が恐竜を模型誌で連載していたときは謎の恐竜のひとつでした。
当時はまだ腕(前脚)の化石しか見つかっていなかったため、作例も二本の腕だけ作ってディスプレイした覚えがあります。
近年その姿が復元されNHKの番組などで有名になりましたが、大きな鳥のような姿で私が知ってる恐竜とは異質な、本当に新しい恐竜というイメージですね。 - 生息地や生息年代、巨大な腕の発見経緯から、図鑑などでテリジノサウルスと比較をされますが、シルエットも似ているデイノケイルスの造形にあたり、苦慮された部分はございますか。
- 先の回答のように、オルニトミモサウルス類と分類されてからのデイノケイルスは私には未知の恐竜なので、色んな復元画や復元模型を参考にしました。
じっさい私自身もテリジノサウルス類と同種かと混乱した時期もありました。
復元画では全身が毛に覆われていますが、無毛だったかもしれませんし、ヒクイドリやエミューみたいな長毛だったかもしれません。
今回はダチョウよりも短毛なイメージで全身をおおいましたが、あまり根拠はありません(笑)
アクセントに頭頂部に飾り羽をつけてみました。 - ポージングや台座部分については、どのようなイメージで造形されたのでしょうか。
- 体長が10mを超す恐竜でしたが、頭も小さく口には歯が無いので、小型のオルニトミモサウルス類や大型の肉食恐竜のように獰猛なイメージが無いように思えるので、あまりアクティブではなく、植物や果物、魚などを摂取するイメージで前かがみゆっくり歩くおとなしいポーズにしています。
台座はモンゴルで発見されたので荒地のイメージです。 - デイノケイルス ソフトモデルの彩色全般について、意識された部分はありますか。
- これはいつも留意していますが、ソフトモデルをコレクションして飾ったときになるべく違う色、違う模様になるように配色しています。
今回はグレーに縞模様ですが、デイノケイルスのイメージにピッタリのカラーリングになったと思います。 - 最後にデイノケイルス ソフトモデルについてコメントをお願いします。
- 先の回答にも書きましたが、解明されたデイノケイルスは年配の私にはまったく新しい恐竜でしたが、若い恐竜ファンにはティラノサウルスやトリケラトプス同様、恐竜図鑑ですでにお馴染みの恐竜かもしれませんね。やっとフェバリットのコレクションに加わりましたよ。
これからもまだコレクションに加わっていない恐竜をどんどんリクエストしてくださいね。
監修者プロフィール
荒木一成(あらき かずなり)
自然史系博物館での恐竜復元模型製作、恐竜図鑑などの原型製作を手がける日本を代表する恐竜造形師。