古生物のソフト素材を使用したあつめるフィギュア
現在知られている中で最大のウミガメであるアーケロンのPVC製フィギュアです。コレクションしやすいサイズで、遊ぶだけでなくディスプレイとしてもお楽しみいただけます。
アーケロンArchelon
分類 :カメ目/プロトステガ科
サイズ :体長約4メートル
生息時代:中生代白亜紀後期カンパニア期
アーケロンは、白亜紀後期の北アメリカ大陸にかつて存在した内海(現在のサウスダコタ・コロラド州周辺)に生息していた史上最大のウミガメである。甲長2m20cm、全長4mもあり、体重は2tにも達した。甲羅は特殊化しており、肋骨の上にやわらかい皮膚や角質で覆われていた。甲羅には頭とひれを引き込めることができなかったため、モササウルス類などの大型の捕食者から身を守ることができず、ひれが欠損した化石が発見されている。鋭く強力な顎を持ち、アンモナイトなどを食べていたと考えられている。
監修者 徳川広和さん インタビュー
- 現在知られている最大のウミガメ「アーケロン」がソフトモデルとビニールモデルで登場となりました。徳川様がイメージされるアーケロンの特徴やイメージを教えてください。
- 月並みですが「デッカいカメ」ですよね、やはり(笑)。私の子供の頃は図鑑等にあるデータや骨格の画像でその大きさを想像するだけでしたが、今では国内数カ所で骨格レプリカが見られます。初めて全身骨格を見たときは、その大きさに感動したものです。
- 一見、現生するオサガメとスタイルが共通する部分があるように思いましたが、具体的にアーケロンとの違いは何でしょうか?
- 逆に、近いのは皮膚に覆われた甲羅くらいで、甲羅や頭部の形等、オサガメとはそれほど似ていない、というのが印象です。ウミガメとして一般的にイメージされるアオウミガメやアカウミガメに比べると、アーケロンもオサガメもそれぞれ随分特異な姿をしていますし、むしろアーケロンよりもオサガメのほうがより異質に感じるくらいですね。
- 原型を製作して頂きましたが、どのようなコンセプトを元に製作されましたか?
- その大きさを表現出来ればと思ったのですが、商品のサイズ的にはなかなか難しいので、動きでゆっくりゆったり泳いでいる雰囲気が出せればと。
- 製作するにあたり参考にされた生物やイメージなどがあれば教えてください。また、造形するにあたり特に注意、意識された点を教えてください。
- 意外に違う、とはいえ、やはりオサガメを参考にしなければいけません。恐竜時代の巨大な動物を造るにあたり、現代に参考にすべき系統的に比較的近い動物がいる、というのも結構珍しい例かも知れませんね。造形の注意点としては、トゲやキバのような派手なパーツが無い、シンプルな形状で見せる動物なので、芯の状態での骨格のラインの再現と、そこに肉付きしたときの形状の差=肉付きの量は気を使いましたが、勿論そこは平山先生の監修あっての事ですね。
- ソフトモデルとビニールモデルとでは彩色のイメージは異なっていますが、それぞれどのようなイメージを元に製作されましたか?
- ソフトモデルは、平山先生の意見もありスッポンモドキをベースにしました。オサガメにくらべ、海の浅い所を生活の中心にしていたのでは、という点も考慮に入れています。ビニールモデルは、ソフトモデルとの違いを出したい事と、アーケロンと同じような皮膚で覆われた甲羅を持つカメという事でスッポンを少しイメージしています。商品サイズもちょうどスッポンに近いですし。
- 最後に今回のモデルについてコメントをお願いします。
- アーケロンは恐竜時代の巨大なカメとして、古生物の中でも知名度は結構あると思うのですが、オモチャやグッズは意外に少ないんです。なので、今回一度にアーケロングッズを2つ増やせる事は嬉しかったです。また、監修の平山先生が今回のモデル製作作業をとても楽しんで下さっていた事も、また嬉しい事でした。平山先生のカメ愛が、商品を通して少しでもお伝え出来ればと思っています。
監修者プロフィール
徳川広和(とくがわ ひろかず)
学術的な考証と立体物としての魅力が融合した作品をめざす恐竜・古生物復元模型作家。