プテラノドン
最も有名な翼竜の一つであり、白亜紀の空の王者といえる。北米で最初に発見(1871年)された翼竜でもある。カンザス西部のナイオブララ・チョーク層に多産し、これまで数千点の標本が採集されている。大半の化石は非常に断片的なもので、完全な骨格は1点しか知られていない。頭部の後方(人間では額の部分に相当する)がトサカ状に細長く伸びることが最大の特徴であり、最大のもので頭骨は長さ 1.8メートルに達する。トサカの形状によって2種類(ロンギケプスとステルンベルギ)が認められている。翼を広げた大きさは7メートル以上にもなり、その翼で上昇気流にのりグライダーのように滑空していたとみられている。魚を主食にしていたと考えられ、捕食方法は水面近くの魚をすくい取っていたとみられ、歯はまったくないので、捕らえた魚を丸呑みにしていたのであろう。翼竜とは空を飛ぶ巨大な爬虫類であり、恐竜が生きていた大空を支配していた。鳥でも恐竜でもない不思議な生き物なのである。
英名:Pteranodon 名前の由来:翼があり歯がないもの 分類:翼竜目 / 翼指竜亜目 / プテラノドン科 サイズ:体長 開翼長7メートル(最大の個体は9メートルに達した可能性がある)/ 推定体重 15~20キロ 生息時代:白亜紀後期(8千5百万年前) |
長大なトサカ
トサカは種によって形状の差異が見られ、分類の基準の一つとなっている。トサカが後方に伸びるプテラノドン・ロンギケプスと、トサカがより垂直に近く、前方が大きく膨らむのがステルンベルギの特徴で、トサカの役割については舵とりや帆、放熱器、求愛ディスプレイのためなど様々な説がありますが、最近では、雌雄の違いを表すためのディスプレイであるとする説が有力。最大で頭骨は長さ1.8メートルに達した。
飛行方法
プテラノドンはあまり翼が強くなく、飛行方法は基本的には筋力をあまり使わず上昇気流にのりグライダーのように滑空していたとみられる。大きくはばたく事は苦手だったのだろう。
軽い体
翼竜は空を飛ぶためにとても軽い体をしており、頭骨や肩甲骨、骨盤などは2~3mmとうい厚さの骨で構成されていた。 骨の内部は蜂の巣のように小さな穴が開いたハニカム構造であった。推定体重は15〜20キログラムであったと考えられている。
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