トリケラトプス
トリケラトプスは、ティラノサウルスと共に高い知名度を誇る中世代白亜紀後期に生息していた最大級の角竜類恐竜である。角竜類はアジアと北米で確認されているが、角の生えたトリケラトプス類は北米でしか確認されていない。その名の由来ともなる鼻と目の上の三本の長い角が特徴で、古生物学者オスニエル・チャールズ・マーシュ(1831-1899)はトリケラトプスの角を最初は野牛のものと誤って報告したというエピソードがある。 これまでに50点を超える頭骨などの骨格が発見されているが、巨大な頭部にも関わらず、脳の大きさは70グラムほどと推定されている。ティラノサウルスやエドモントサウルスと同様に恐竜絶滅の瞬間まで繁栄していた非鳥類型の最後の恐竜でもあった。
英名:Triceratops 名前の由来:3本の角を持ったもの 分類:鳥盤目 / 角竜下目 / ケラトプス科 サイズ:体長 7〜9メートル / 推定体重 7〜9トン 生息時代:白亜紀末(7000万年〜6500万年前) |
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3本の角
トリケラトプスといえば、この3本のするどい角を思い浮かべる人が多いだろう。鼻の上に短い角が1本、目の上に長い2本の角をもっていた。身を守る武器として、群れの中で雄同士の争いなどで使われたと考えられている。
えり飾り
後頭部から首の上に伸びたえり飾りの機能については、捕食動物に対する威嚇や防御機構、同種間での 縄張り競争や求愛に用いられたというさまざまな説がある。この大きなえり飾りには穴がないのも特徴の1つである。
体格
最大級の角竜類恐竜だけに、たきましく頑丈な体つきである。また、頭部は全体の約1/4ほどにもなる。この重戦車のような体格と鋭い角で突進されたらすさまじい破壊力だったに違いない。