こだわりが詰まった やわらか素材のあそべるフィギュア
生物本来の姿により近づけることを追求し、細部にわたりこだわって仕上げたビニールモデルの新機軸・マスタークラフトエディション。従来のティラノサウルス像に加え、歯を覆う唇の再現や上顎の鱗の形状、太い首や腹回りのシルエットなどのディテールをアップ。さらに、2本脚で自立した姿勢を実現することで、より存在感の増したビニールモデルが誕生しました。
監修者 荒木一成さん インタビュー
- ダイナソービニールモデル マスタークラフトエディションは、荒木氏制作のプロトタイプの再現性を高めるための従来の手法に加え、3Dデータ上でより細部にわたる調整を行うという新たな制作方式を取り入れました。精度を高め、より忠実に荒木氏のイメージを表現することを目指して開発してまいりましたが、実際に完成した商品をご覧になったご感想をぜひお聞かせください。
- 今回のモデルは私の原型をデジタルスキャンし、データ調整することで、ほぼそのまま大きく再現でき、原型ではゆがんでいた箇所を修正して、より精度を上げて造形されていますね。
またこれまではビニールモデルの素材の関係で、尻尾を付けた三点支持のゴジラ立ちでしか自立できませんでしたが、このモデルでは後脚の素材の強度を上げるなど新しい技術で尻尾を浮かせた状態で2足で自立できていて、より活動的なティラノサウルスになっていると思います。
他にもこれまでに培った技術が色々取り入れられ、プロポーション、ポーズのカッコよさと遊びやすさが融合した画期的なモデルですね。 - ビニールモデル最初期のラインナップの中にもあったティラノサウルスですが、今回のマスタークラフトエディションにおいて、ティラノサウルス ビニールモデルやプレミアムエディションとの造形の違いを表現するためにこだわった部分はございましたか?
- ティラノサウルスは一番人気のある恐竜なので、どのシリーズでも最初にラインナップされるので、まだそのシリーズの造形上の使い勝手や特性が分からない時点での制作が多くなります。
例えば後足の広げ具合や、安定のために足を大きく作る必要があるなど、プロトタイプの原型を制作するときに気を付けないといけないことを後から気づくことがありました。
今回のモデルはそういった経験から培ったデザインを入れつつも、現在の最新のティラノサウルスの復元、例えば顔のウロコや口を閉じた時のくちびる、太い首、恥骨の目立たない腹などをモデリングしたものが、そのままの形で製品になったと思います。 - 彩色はティラノサウルス ビニールモデルやミニモデルでも使われているイエロー系の色を採用しましたが、彩色について意識された部分はございましたか?
- 彩色はこれまでのフェバリットのティラノサウルスでも使われている色や模様で、私が一番ティラノらしいと思えるカラーリングで、違和感なく多くの人に受け入れられやすいと思います。
ただあまり冒険していないことも確かなので、特別バージョンのカラーリングやコンテストを開催して投票して選ばれたカラーリングを採用したバージョンなんかもあると面白いですね。
なんと言っても恐竜の色は分かりませんから。 - 最後にティラノサウルス ビニールモデル マスタークラフトエディションについて、一言お願いします。
- マスタークラフトエディションでは最新技術で原型をそのまま大きくして、部分的に素材を変えることによって、それまでのビニールモデルで表現できなかったポーズやディテールを付けられるようになったので、よりリアルで大きな「遊べる恐竜フィギュア」が誕生したと思います。
これからも仲間がどんどん増えるように、まずティラノサウルス マスタークラフトエディションを一家に一頭お迎えください!
監修者プロフィール
荒木一成(あらき かずなり)
自然史系博物館での恐竜復元模型製作、恐竜図鑑などの原型製作を手がける日本を代表する恐竜造形師。