新恐竜秘宝館

Vol.49 日本縦断恐竜おみやげ紀行 関東編・後編

国立科学博物館

2004年の科博新館グランドオープンに伴いミュージアムショップが一新され、それまで何十年もの間、当たり前のように棚に並べられいつでも手に入った恐竜ミニチュア達が姿を消してしまいました。寂しい限りです。現在売られている海洋堂製の「科博所蔵品再現モデル」シリーズの恐竜は、確かに出来は良いのですが、食玩サイズと言う事もありイマイチお土産感に欠けると思うのは私だけでしょうか?

写真 1
写真 2

科博のオリジナル恐竜グッズの第一号は、「秘宝館Vol.1」冒頭で紹介した超貴重な石膏恐竜ですが、その後は金属製のものが主流でした。写真 1左のトリケラトプスとステゴサウルスはかなり古くからある物で旧恐竜ホールの展示を元にしています、若気の至りで彩色してしまいましたが本来は緑青仕上げ風。そして1979年にタルボサウルスが来ればタルボ、85年のイグアノドン展ではイグアノドンの新旧復元、90年の「恐竜親子のものがたり」と副題が付いた恐竜展の時にマイアサウラと、そのつど増えていったのです。
そんな中で異色なのが、購入した時期は定かではないのですが、はるか昔に絶版になったと思われる珍品、写真 2のディプロカウルスです。

写真 3
写真 4

他にVol.34でも紹介した始祖鳥ハンカチセット(写真 3―貰ったらさぞや嬉しいだろうと思うのに惜しくも絶版)と、こればかりは今でも売られている足形マット(写真 4)などは気が利いたお土産だと思いますが……。


神奈川県立生命の星・地球博物館

箱根の登り口にある博物館で、恐竜もそこそこいます。恐竜+温泉ツアーはなかなかオツなものですがそれはさておき、博物館の銘が入った小さなステゴサウルス(写真 5)、悪くは無いのですが、悲しい事にこの博物館にはステゴサウルスはいないのです……。

写真 5

「ジュラ紀大恐竜展」(2005年)

横浜で開催された、何度もお目にかかったような気がする中国の恐竜を集めた、ちょっと大味の恐竜展でしたが、ポスターや図録の表紙にもなった目玉の初物、ヤンチュアノサウルス頭骨実物化石は見事な物でした(ポスター等の写真が実物と左右逆になっていて、恐竜仲間の大ひんしゅくを買いましたが)。にもかかわらずヤンチュアノサウルスのグッズは見当たらず、ようやく見つけたのがこれです(写真 6)。ペロペロキャンディー!。……で中身がこちら(写真 7)。情けないったらありゃしない物ですが、唯一のヤンチュアノグッズとあらば、冷蔵庫で永久保存しないわけにはいかないでしょう。

写真 6
写真 7

前の記事 次の記事

田村 博 Hiroshi Tamura

ジャズピアニスト。1953年1月27日生まれ。
恐竜倶楽部草創期からのメンバー。恐竜グッズ収集家として知られる。東京、横浜のライブハウスを中心に活動中。
1996年に、ベースの金井英人のグループの一員としてネパールでコンサートを行った。「開運なんでも鑑定団」などテレビ番組や雑誌に度々登場。「婦人公論」2002年7/22号で糸井重里氏連載の「井戸端会議」で国立科学博物館研究室長・富田幸光氏と対談。千葉県市川市のタウン誌「月刊いちかわ」に、恐竜に関するエッセイを半年間連載。1998年の夏には群馬県と福島県の博物館の特別展にコレクションを提供。2000年夏には福井県「恐竜エキスポふくい2000」にコレクションを提供、サックス奏者、本多俊之とのデュオで、恐竜をテーマにしたコンサートを行った。