新恐竜秘宝館

Vol.85 「地底旅行」翻訳本目録を編む

このタイトルは言うまでもなく、先月までNHKで放送され主演の池田エライザさん目当てで観ていたドラマ「舟を編む」からの頂きもの。エライザさんは、コミュ障を患ったりエスパーをからかったりして高校生活を送った後地下ボクサーを経てドロンジョ様にまで上り詰め、さらにはタイムリープして軍艦島で歌姫になったり尾道でテキトーLOVEな未来人に翻弄されたりと正に時をかけて活躍、先月は出版社「玄武書房」で辞書作りに勤しんでいた魅力的な女優さんです…おっとこの辺りの言い回しはさては今読んでいる川上“鳥類学者”和人博士の新刊「鳥類学者の半分は鳥類学ではできていない」にうっかり感化されてしまったに違いない。 

それはともかく、「船を編む」を欠かさず観ていたおかげでまさかの恐竜ツッコミどころを発見してしまったのでご報告。

4回の半ば頃に玄武書房編集室で新人のエライザさんへの図版レイアウトに関するレクチャーの場面があります。そこで見本として提示された「玄武学習国語辞典」“あ”の項になんと「アパトサウルス」の図版が。再生を一時停止して読んだ説明はこの様なものでした。

 

アパトサウルス【ラテンApatosaurus

中生代ジュラ紀から白亜紀にかけて栄えた巨大な恐竜。体長20メートルあまり、体重約2040トンと推定される。首と尾が長く、頭が小さく、四肢は太い。草食性。ブロントサウルスは、この化石に対して付けられた二番目の名。雷竜。

 

まあ間違ってはいないのですが、竜盤目、竜脚類と言った単語は無く、この辞典が2017年頃発行という設定の様なので「草食性」はいかがなものか。最後のブロントサウルス云々の説明は、アパトサウルスを国語辞典で引くような一般の方々には意味不明かと思われます。しかも図版が、尾をクネクネとひきずった昭和丸出しの姿とあってはこれは玄武書房の名前にかかわる一大事です。実際にこんな辞典が21世紀に発売されていたら恐竜ファンが黙っていませんよ!

*念のため書店で現行の国語辞典を片っ端から立ち読みしてみたのですが、アパトサウルスなどどこにも載っていませんでした。

 

そろそろ「地底旅行」を編むことにしましょう。解説は辞書風に簡素にしました。

 

「地底旅行翻訳本目録」

このジュール・ヴェルヌによる史上初のロストワールド小説のオリジナル版に登場する古生物は、キノコの森に散らばるマストドン、ディノテリウム、メガテリウムの化石化していない骨。地底海で遭遇する古代魚やイクチオサウルス、プレシオサウルス。対岸に上陸してから出会うマストドンの群れと巨大猿人。それにアクセルが筏の上で夢想する古生物やかって博物館で見た巨大な爬虫類骨格(種類は不明)などで、恐竜は一頭も出てこない。

 

1885「拍案驚奇・地底旅行」 九春堂

三木愛華、高須治助(訳)

新秘宝館Vol.6を参照。

この本にはイクチヲザーブル、プレヂヲザーブル、などという耳慣れない表記が出てくるが、骨学に詳しい恐竜研究者、恐竜本翻訳家で現東京ECO動物海洋専門学校講師の伊藤恵夫氏(新秘宝館Vol.6)によれば、訳者の一人高須治助はロシア語の翻訳家で、ロシア語版からの翻訳なのでロシア語読みになったのだろうとの事。

 

1908「前代未聞 地底世界旅行」 博文館

三島霜川(翻案)

新秘宝館Vol.28で詳しく紹介。

 

1955「地底旅行」 講談社 村上啓夫()

世界名作全集114

ジュブナイル。意訳だが原作にほぼ忠実。ここでは博物館の骨格はクロコダイルと呼ばれ海の怪物は魚龍と蛇頭龍。

*蛇頭龍は横山又次郎博士による和名。長谷川善和博士によってクビナガリュウが考案されるのは1970年の事である。

新秘宝館Vol.78

 

1957「地底旅行」 東京創元社

石川湧・角浩(さし絵)

第二部世界少年少女文学全集

*「黄犬亭のお客たち」とカップリング

ジュブナイルで。アクセルは「ぼく」になっているが、原作に沿っている。「恐龍」という単語が使われ、口絵と挿絵は漫画チック。

 

1959「地底旅行」 トモブック社

ディズニー長編漫画

ミッキー、ドナルド、プルートの三匹によるヴェルヌの地底旅行。

 

1959「地底の冒険」 岩崎書店 江口清

ベルヌ冒険名作選集6

ジュブナイル。「ぼく」表記で前半をだいぶ割愛しているが後半は忠実。表紙がマストドンで、しかも少しも地底らしくない。博物館骨格は恐竜のがい骨、海の怪物は魚竜とダケイ竜。

 

1960「地底旅行」 三浦清 小学館

中学生の友一年付録

1959年の映画「地底探検」のノヴェライズだが、映画では割愛された、キノコの森でマストドンの骨を見つけるシーンや、海の対決シーンはある。

 

1960「地底旅行」 東京創元社 

石川湧・小坂茂(絵) 

世界少年少女文学全集21

1957年刊の「第二部世界少年少女文学全集」に収録されたのと同じ訳。口絵と挿絵は変更されている。

 

1963「地底旅行」 村上哲夫 早川書房

ハヤカワ・SF・シリーズ

原作に忠実に「恐竜」という名称は使わず、夢想シーンでは「奇怪な爬虫類」「太古のトカゲ類」と呼んでいる。海の怪物はイクシオザウルス(魚竜)、プレシオザウルス(蛇頸竜)。

 

1964「地底の探検」 保永貞夫 学習研究社

少年少女ベルヌ科学名作全集

アクセルが筏の上で夢見るシーンが大幅にカットされ、代わりに恐竜の説明が挿入される。他に「ネス湖の恐竜」「三つのほらあなの探検」「地球をほってみよう」も収録。

 

1965「地底旅行」 白木茂 旺文社

中二時代12月号第4付録

大幅なダイジェスト版で、暗号文の表示、キノコの森に散らばる古生物の骨、アクセルが筏上で夢想するシーンなどは無い。

 

1966「地底旅行」 金の星社  

信田秀一・太賀正(絵)ひらかな世界名作

後に同社から「地底りょこう」(1971,「地底のぼうけん」(1975)として再版されるが、マストドンの口絵付きはこの版のみ。

海の戦いはギョリュウ(魚龍)とチョウケイリュウ(長頸龍)

*残念な事に表紙欠。

 

1966「地底旅行」 石川湧 角川書店

角川文庫

57年、60年創元社刊のジュブナイル版とほぼ同じ。「ぼく」が「私」になり、漢字が増えた程度。それぞれ恐竜、イクティオサウルス(魚竜)プレシオサウルス(蛇頸竜)と表記

 

1966「地底探検」 久米元一・田名網敬一(絵)

エスエフ世界の名作5

大胆な意訳のジュブナイル版。イラストがポップでとても良い。

 

1967「地底旅行」 塩谷太郎(編著)

偕成社 名作冒険全集14

3人称で語られるという大胆なアレンジをしたジュブナイル版。アクセルはアクセルくんと呼ばれる。どう見ても竜脚類対モササウルスにしか見えない海の対決シーンが口絵になっている。

 

1968「地底の冒険」 集英社

川村克己・滝瀬弘(絵) ヴェルヌ全集8

正統派の翻訳。「恐竜類」という言葉は一度だけ出てくる。挿絵(オリジナルを模写)に洋上格闘シーンは無く、代わりに口絵に手が生えた(!)酷い魚竜が描かれている。

 

1968「地底の探検」 偕成社 

辻昶・司修(絵) ベルヌ名作全集6

ジュブナイル。程よくまとめている。口絵、挿絵がシュールで良い。巻末に大森昌衛による解説「地球と生命の誕生」あり。

 

1968「地底旅行」 東京創元社 

窪田般弥、南村喬之(絵) 創元推理文庫

翻訳は正統派。カバーとオリジナルを模した挿絵は南村喬之。アクセルの夢想シーンの表記は爬虫類だが、唐突に児童図鑑風な恐竜の絵が見開きで登場。しかもアロ対トリケラ!

 

1969「大地底」 講談社  

大伴昌司(企画・構成)・桑名起代至 

週刊少年マガジンお正月特大号

新秘宝館Vol.84(前回)参照

 

1969「地底の探検」 保永貞夫 学習研究社

少年少女ベルヌ科学名作3

64年初版の改訂版で表紙と目次のデザインが変更されている。

 

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書影 明治~1960年代

 

1970「地底旅行」(世界SF全集1所収)

村上哲夫 早川書房

ハヤカワSFシリーズ(1963)で刊行されたものを「海底二万リーグ」とカップリング。

 

1970「地底の冒険」 集英社 川村克己

ジュニア版世界のSF

魚竜対首長竜の格闘シーンの挿絵が何を間違えたか2頭とも首長竜なのは残念。

 

1971「地底りょこう」 金の星社 

信田秀一・太賀正(絵) 幼年版世界の名作

同社19664月刊の「ひらかな世界名作・地底旅行」と同じ物。

 

1972「地底旅行」 中央公論社 加藤晴久

新集世界の文学20

初版本の銅版画による挿絵を使用。印刷がとても綺麗だ。回想シーンは「恐竜」。海では魚竜(イクティオザウルス)・蛇頸竜(プレシオザウルス)、「南十字星」とカップリング。

 

1973「地底たんけん」 集英社 

那須辰造(文)、久保雅勇(絵)

母と子の名作童話31

監修に川端康成らが関わった幼児向けのおはなし。アクセルは半ズボンをはいた子供だ。ストーリーは原作になぞられている。

 

1973「地底旅行―地球の中心への旅―」

講談社 江口清 講談社文庫

59年刊のジュブナイル版とは違う新訳で博物館の骨格は爬虫類、首長竜のことを蛇頚(ダケイ)竜と呼んでいるのは共通。巻末にジュール・ヴェルヌの小伝と年譜が付いている。

 

1974「地底旅行」 塩谷太郎(編著)

偕成社 冒険・探偵シリーズ

67年刊「名作冒険全集」の改装新版。後半にあったカラーイラストのページがカットされている。

 

1975「地底たんけん」金の星社 

信田秀一・太賀正(絵) 幼年版世界の名作

同社66年刊の「地底旅行」、71年刊の「地底りょこう」を改装・改題したもの。

 

1976「地底探検」 岩崎書店  

久米元一・田名網敬一(絵) 

SFこども図書館5

66年刊のエスエフ世界の名作シリーズの再販。タイトルのバックの色が赤から黄色になった。(未所持)

 

1976「地底大陸発見(地底大探検・所収)」

小学館 

佐伯誠一(構成)、細井雄二(劇画)

小学館の学習コミックス

新秘宝館Vol.84(前回)参照

 

1976「地底旅行」 旺文社 金子博 

旺文社文庫

挿絵はオリジナルから。博物館では爬虫類。海では魚竜(イクティオサウルス)、蛇頸竜(プレシオサウルス)が使われる。

 

★巻末の解説に「拍案驚奇地底旅行」の4年前に織田信義という人が「地中紀行」と題して翻訳したが公刊にいたらなかったという驚くべき記述があるのですが、ネットにも手掛りはありません。

 

1978「地底旅行」 主婦の友社 

手塚プロ(劇画) 

TOMOコミックス名作ミステリー

原作にそったストーリーで、要所要所は押さえている。グロイベンも探検隊に参加。ティラノも特別出演する。

 

1992「地底旅行」に震えた日(少年少女小説ベスト100所収)

文芸春秋 村田喜代子

各界著名人に聞いた思い出の本103冊をランキング。39位に「地底旅行」が入っていて、作家・村田喜代子によるエッセイも掲載されている。

 

1993「地底旅行」 東京創元社 窪田般弥

創元SF文庫

創元推理文庫(1968年刊)から創元SF文庫となり、カバーが改められた。

 

1993「地底旅行」 偕成社 

石川湧・石川布美

偕成社文庫完訳版古典シリーズ

石川湧の創元版(5760)角川文庫版(73)を元に、娘の石川布美が手を加えたもの。

 

1997「地底旅行」 岩波書店 朝比奈弘治

岩波文庫

オリジナル挿絵を全て収録は快挙。口絵に別バージョンの魚竜対首長竜の図がある。

 

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書影 1970年代~1990年代

 

2004「地底探検」 岩崎書店

久米元一・琴月綾(絵)

冒険ファンタジー名作選11

ジュブナイル。初出は1966年のエスエフ世界の名作シリーズ。当時のユニークでポップなイラストが今風コミック様の挿絵に改められていてとても残念。

 

2008「『地球の中心への旅』への旅」

日本ジュール・ヴェルヌ研究会

Excelsior !2

ジュール・ヴェルヌの愛読者・研究者の集ま

る日本初の本格的な親睦団体「ジュール・ヴェルヌ研究会」の会誌。特集・地底旅行の記事はとても充実している。

 

2008「地底旅行」 角川グループパブリッシング 石川湧 角川文庫

初出は1966年。映画「センター・オブ・ジ・アース」の公開にあわせてた新装版。

 

2008「センター・オブ・ジ・アース 地底探検」 メディアファクトリー

マーク・レヴィン() 河井直子()

映画の子供向けノベライズ。

映画のスチールも載っていて、巨大恐竜「ギガントザウルス」も登場する。

 

2013「地底旅行」 光文社 高野優

光文社古典新訳文庫

現代風の言い回しと事細かな訳注で読みやすいが古典の味わいに欠ける。リーデンブロック教授が語尾に「じゃ」をつけるのも気になる。回想の骨格は「巨大な爬虫類」。

挿絵はオリジナルを使用。

 

2016「地底旅行1」 

KADOKAWA/エンターブレイン 

倉薗紀彦 ビームコミックス

ヴェルヌの古典を完全漫画化。雑誌コミックビーム201510月号から連載されたものを単行本化。1巻ではまだ古生物は登場しない。

 

2016「地底旅行2」 

KADOKAWA/エンターブレイン 

倉薗紀彦 ビームコミックス

2巻ではキノコの森でのマストドンなどの骨と、筏の上でアクセルが夢想するプテロダクティルス等の古生物が登場する。

 

2016「地底旅行3」 

KADOKAWA/エンターブレイン 

倉薗紀彦 ビームコミックス

3巻ではいよいよリーデンブロック海での名シーンが登場。回想シーンの博物館の恐竜が、雑誌連載時の現代風ティラノから竜脚類(ケティオサウルス?)に訂正されている。

 

2016「地底旅行4」 

KADOKAWA/エンターブレイン 

倉薗紀彦 ビームコミックス

完結巻。古生物ではマストドンと巨大猿人が登場する。

 

2018「地底旅行」 岩波書店 平岡敦

岩波少年文庫

完訳版。博物館の骨格は恐竜。

挿絵は原書のエドゥアール・リウーのものを使用している。

 

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書影 2000年代~現在 

新秘宝館Vol.28の時点から10冊ほど増え、判明している翻訳本はあと一冊でコンプリート!しかしまだまだ未知の「地底旅行」が潜んでいる事でしょう。楽しみです。

 

さて今年も「博物ふぇすてぃばる」が開催されました。すっかり顔馴染みになった「ハサミックワールド」さん、「たかを窯」さん(新秘宝館Vol.212631374349687379)も相変わらずお元気で、嬉しい新作を購入できました。

 

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ハサミックさんの新作

ディプロカウルス/プレシオサウルス/エドモントニア。どれも素晴らしい!特にエドモントニアは骨格と皮骨は違う色の紙を用い分離されているという凝りようです。額装されているので上から見えない四肢は省略されています。小さな作品は不覚にも知らなかった角竜「アケロウサウルスと板皮類「ロルフォステウス」。どちらもマニアック過ぎます。

 

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たかを窯さんの新作と「ムシュフシュ」

いい感じの色に焼けた(偶然だそうです)イグアノドンとアンキロサウルス、そして手前はアンモナイト産状箸置きですと!

そして会場で見つけ珍しさのあまり衝動買いした「ムシュフシュ」フィギュア。323工房さんの作品です。「ムシュフシュ」はドラゴンの原型とされる古代メソポタミアの霊獣で、もう少し首が短くなったものがあのイシュタル門にいます―何か見覚えのある姿なのでブースにいた作家さんに聞いてみたら、そのような親切な答えが返ってきました。そうと聞いたら買わないわけにはいきません。

 

そして最後はもちろんこれ。公開直前「ジュラシック・ワールド/復活の大地」のフィギュアです。今回もミニサイズから超巨大な物まで数限りないフィギュアが発売されていますが、今回はこの位で勘弁してやろうか…。

もはや部屋の一角は床までジュラシックフィギュアで覆いつくされているのです。

 

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上の枠はマテルの製品で、大きいのはラボ襲撃Tレックス/スーパーバトルアタック・スピノサウルス/バトルアクション・モササウルス/バトルアクションケツァルコアトルス。どれも過去の物とは趣が変わったデザイン。

ちいさな物はJP恒例映画には出ない(ゲーム専門?)けど激レアな種シリーズとでも言うべきもので左から

ユクシサウルス(ユシサウルス)

*新発見の基盤的装盾類。半年ほど早く発売されていたら前々回のクラドグラムに載せられたのに…

イアニ・スミティ

*こちらも新しく発見された種で、どうやらテノントサウルスに近いイグアノドン一族の最後の生き残りらしい。

トルボネウステス

*聞いた事もない海ワニの一種。メトリオリンクス科だそうです。

タペヤラとイノストランケビア

*ようやく知っている名が出て一息…。

 下の枠内はアニア。とりあえずコンプしてみました。

他にマテルのトイザらス限定150cmもあるティタノサウルス、プラノサウルスのJPバージョン、マッチボックス社の車とセットになったシリーズなどなど多数あり、さらに今回の映画とは関係のない、出来の良いハモンドコレクションシリーズの新作も続々と出ていて、もうお手上げです。

 

ところで、「妖怪ぬぺっぽう」はたまた「ア太郎デコッ八」に憑依された様な異形の恐竜ディストータス・レックス、あれはいったい何者なのでしょうか?がっかりするといけないので予告編などは見ないようにしているため、マテルのフィギュアでしか知りません。

イルカとのハイブリッドでメロン体から殺人音波など出したらどうしようなどと不安を募らせながら、公開日を心待ちにしている今日この頃です。

映画の話をもうひとつ。冒頭で紹介した本「鳥類学者の半分は鳥類学ではできていない」の中で、著者が小笠原の無人島を調査中、早く帰らないと期待の映画「温泉ジョーズ」の公開が終わってしまうとハラハラするエピソードが語られます。さすが鳥類学者川上和人!押さえてますなあ。

世の中に「クソサメ映画」と呼ばれる映画のジャンルがあるのはご存じの方も多いと思いますが、星の数ほどもあるアメリカ産クソサメ映画に日本映画界が挑戦したのが「温泉ジョーズ」です。私も先日WOWOWで見ましたが、期待にたがわぬ馬鹿馬鹿しさでした。

お馬鹿サメ映画は楽しめるのですが、お馬鹿恐竜映画には難癖をつけたくなってしまうのは恐竜ファンの性か…。

今回も「復活の大地(Jurassic World: Rebirth)」に便乗した、この類の映画の大手アサイラム製作の「Jurassic Reborn」がアメリカで配信/上映されています。(日本での配信は未定?)

予告編をネットで見ましたが、相変わらずのB級テイストでした。

 

次回はもちろん「復活の大地」特集です。


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田村 博 Hiroshi Tamura

ジャズピアニスト。1953年1月27日生まれ。
恐竜倶楽部草創期からのメンバー。恐竜グッズ収集家として知られる。東京、横浜のライブハウスを中心に活動中。
1996年に、ベースの金井英人のグループの一員としてネパールでコンサートを行った。「開運なんでも鑑定団」などテレビ番組や雑誌に度々登場。「婦人公論」2002年7/22号で糸井重里氏連載の「井戸端会議」で国立科学博物館研究室長・富田幸光氏と対談。千葉県市川市のタウン誌「月刊いちかわ」に、恐竜に関するエッセイを半年間連載。1998年の夏には群馬県と福島県の博物館の特別展にコレクションを提供。2000年夏には福井県「恐竜エキスポふくい2000」にコレクションを提供、サックス奏者、本多俊之とのデュオで、恐竜をテーマにしたコンサートを行った。