新恐竜秘宝館

Vol.50 日本縦断恐竜おみやげ紀行 中部編

連載4回目にして、いよいよ日本の恐竜のメッカ、手取層群へ。

福井県立恐竜博物館(勝山市)

さすがに日本唯一の恐竜博物館だけあって、オリジナル恐竜グッズは豊富です。ご当地物、フクイラプトルとフクイサウルスのフィギュアは荒木一成さんが手掛けていますが、博物館限定で現地に行かないと手に入らないとあって、ヤフオクで倍以上の値が付いています。勿論真っ先に買いですが、科博のフィギュア同様「旅の土産」という味わいにはイマイチ欠けると思うので、あえてここでは写真 1の2点を押す事にします。筑前竹人形のフクイサウルスと、博物館と駐車場をはさんで向いにある土産物屋で売っていた筑前焼のティラノです。

写真 1

ところで、私が初めて勝山に行ったのは恐竜博物館ができる遥か以前の1991年の事。その際恐竜倶楽部から地元の勝山恐竜研究会にアポイントメントを取ってもらったのですが、何を勘違いされたのか恐竜倶楽部代表の「お偉いさん」と思われてしまい、駅で正装された長老御三方の出迎えを受け大恐縮、慌てふためいてしまった事は一生忘れられません。そのあと、当時はまだ道路も整備されておらず一般人立ち入り禁止の北谷の発掘現場を案内していただき大感激。さらに市役所に保管されている昭和17年(戦時中!)に作られた、まさに秘宝と言うべき恐竜のミニチュア(しかも兵隊人形付き!写真 2)を拝み、夜には嘘のようですが地元のテレビニュースの取材(どうも前述の誤解からセッティングされたようです)まで受けるという、驚天動地の一日を過ごしたのでした。その時にお土産に頂いたのがの写真 3の、恐竜研究会が独自に製作した鉄製の楯(?)です。なんとも思い出深い一品です。勝山にはその後、恐竜倶楽部の旅行などで何度かお邪魔して、恐竜研究会の皆様には大変お世話になりました。余談ですが、宿泊した北谷の「杉山鉱泉」の浴場の湯船から発掘現場が望めたのには、一同感動してしまいました。

写真 2
写真 3

桑島の里資料館

勝山のお隣、石川県の白峰には、その1年ほど前に行っています。丘の上に「白山恐竜パーク白峰」のドームが出来るのは未だ先の話。当時は化石壁の並びに農家を改造した「桑島の里資料館」が有り、暗い室内に発見された歯や足跡などを展示していました(写真 4)。そこでゲットしたのが今では手に入らないのカガリュウの歯のレプリカ・キーチェーンです(写真 5)。ずしりと思い金属製で、残念ながらセレーションは付いていませんがなかなか良い感じです。ちなみにその数年後訪れた恐竜パークではめぼしい土産が無く、仕方なく提灯(写真 6)を買ってきました。

写真 4 写真 5
写真 6

荘川村(現在は高山市に編入)

写真 7の小田隆さんデザインのウインドブレーカーは、荘川村在住の下村さんという化石ハンターの方が少数製作したもので現地でしか買えなかった物です。恐竜倶楽部の旅行で発掘現場を案内していただいた(目の前でイグアノドンの歯が出てびっくりでした!)際に購入。恐竜関係のイベントなどで着用して、見せびらかしています。

写真 7

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田村 博 Hiroshi Tamura

ジャズピアニスト。1953年1月27日生まれ。
恐竜倶楽部草創期からのメンバー。恐竜グッズ収集家として知られる。東京、横浜のライブハウスを中心に活動中。
1996年に、ベースの金井英人のグループの一員としてネパールでコンサートを行った。「開運なんでも鑑定団」などテレビ番組や雑誌に度々登場。「婦人公論」2002年7/22号で糸井重里氏連載の「井戸端会議」で国立科学博物館研究室長・富田幸光氏と対談。千葉県市川市のタウン誌「月刊いちかわ」に、恐竜に関するエッセイを半年間連載。1998年の夏には群馬県と福島県の博物館の特別展にコレクションを提供。2000年夏には福井県「恐竜エキスポふくい2000」にコレクションを提供、サックス奏者、本多俊之とのデュオで、恐竜をテーマにしたコンサートを行った。